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「鉄の骨」観て思う。感想あれこれ。

 

鉄の骨 (講談社文庫)

鉄の骨 (講談社文庫)

 

 鉄の骨。あの池井戸潤の描く、濃厚社会派小説・・・・のドラマ版を見ました。NHK土曜ドラマ枠で以前放送されていたやつですね。面白くって一気に観てしまいました。

 

簡単なあらすじは以下の通り。

 

ゼネコン大手、一谷組に勤める富島平太は、設計から営業に廻される。営業の仕事は公共事業受注に動くこと。しかし、その受注に関しては、自由競争ではなく、大手6社のゼネコンによる談合で決まっており、営業はその談合に加担し、仕事を廻すことであった。最初は談合を悪だと思い、抵抗感を持っていた平太だが、次第に談合は業界に必要だと思い始め、談合成立のために奔走する。しかし、時代は変わりつつあり、中堅ゼネコンが脱談合に動き始め、また、東京地検特捜部も摘発に向け動き始めた。平太はこの難局を乗り越え、再び平和な談合社会を守れるのか?

 

自分でも書いててオカシイな・・・と思うのですが、前半は談合=平和で安定であり、談合を壊そうとする中堅ゼネコンがなんか敵のような扱いで出てきます。

 

後半から終盤にかけては、平太も目を覚まし、脱談合、自由競争のために動くのですが、それまでは談合社会を一生懸命守ろうとする平太に違和感を感じます。ドラマも、まるでそれが正義であるかのように扱う節もあり、世間一般との格差が浮き彫りになります。

 

私も営業の仕事をしていますので、価格勝負で仕事の受注が決まることは多々あります。私は経験はないのですが、私の業界でも、昔はこのドラマのような組合があり、各社で価格を調整し、受注額を決め、利益を確保していた時代があったとの噂を聞いたことがあります。確かに、同業各社で価格を決め、利益を互いに確保できれば共存共栄できるのかもしれませんが、それはもはや仕事ではないと思います。やはり仕事というのは、知恵を絞り、どのように利益を生むかを考え、時には価格以上のパフォーマンスを顧客に提示し、その仕事を勝ち取るかに尽きるかと思います。そのようにして捕った仕事であるからこそ、やりがいを感じ、胸を張れるものです。

 

終盤、平太もそのことに気づいていくのですが、このような悪しき談合システムは、未だに色んな業界にくすぶっているのだと思います。

 

世の中綺麗ごとだけでは生きていけませんが、この作品を観て、改めて私はせめて、胸を張って仕事をしていきたいな。と強く心に誓いました。

 

 

NHK土曜ドラマ 鉄の骨 DVD-BOX

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