2020年1月5日に獣神サンダーライガーが引退した。現在の私はそれほどでもないが、以前はとにかくプロレスが好きで好きでたまらなかった。そして、自分のプロレス愛を目覚めさせてくれたのが獣神サンダーライガーだった。
小学4年生のころ、何気につけたテレビに映っていたのが獣神サンダーライガー。当時はジュニアの統一王者で、無数のベルトを担ぎ、入場するシーンに痺れた。
持っていたアイスが溶けるのも忘れて、試合をみて、興奮して、のめり込んだ。
その後、とにかくプロレスをみまくった。当時はインターネットなんてないから、情報収集は週間ゴングや週刊プロレス、週間ファイトや九スポ(いわゆる東スポ、九州は九スポ)で行い、1週間のプロレスの流れをドキドキしながら確認していたものだ。
UWFとの激闘中も、格闘技路線に走る新日本の中でも、獣神サンダーライガーはプロレスラー獣神サンダーライガーであった。
とにかく期待を裏切らないプロレスを私たちに見せてくれた。
プロレスラーの中でもダントツに小さい体で、ジュニアの伝説になり、ヘビー級の祭典であるG1クライマックスにも出場。勝利を得るなど、その功績は計り知れない。
グレートムタとの異次元対決では、マスクを破られ、山田(ライガーの中の人)が出現かと思いきや、怒りの獣神モード(ペイント顔)に変貌し、毒霧を吐き、ラフファイトも行う怖さを見せた。
UFOの村上和成戦でマスクを破られてしまっても、素顔を隠さずに山田恵一で戦おうとして長州に止められたが、あの気迫はすごかったのと同時に、ライガーもやはりオッさんだな・・・と思ってしまった。
パンクラスの鈴木みのると佐々木健介のパンクラスルールの試合が流れた直後、自ら志願し、総合格闘技のリングに初めて足を踏み入れたライガーは半端なくかっこよかった。
結果はスリーパーで敗れはしたが、あのリングに真っ先に上がった時点でライガーの勝ちだと思う。ファンは熱狂した。パンクラスのリングにジュニアの伝説が足を踏み入れるとは想像もできなかったこと。しかも絶対不利な条件で・・・それができるのがプロレスラーであり、獣神サンダーライガーである。
東京ドームでの金本浩二とのタイトルマッチ。真っ黒なコスチュームで突如現れたライガーが金本を瞬殺。その後いわゆる「ぬるま湯」発言でエル・サムライ以外のジュニアを敵にまわすも、あの怖いライガーは凄かった。
そんなとにかくすごいライガーが引退する。同期である闘魂三銃士がほとんどリングに上がっていない中、今までバリバリでリングに上がっているのは本当にすごい。
一つの時代がまた終わる。
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