安倍総理はなぜトランプに花札を贈らなかったのか
タイトルは大好きなこの本のパクリ。
アメリカ大統領選挙。結果は大方の予想を覆し、共和党のドナルド・トランプ候補が勝利。
しかし直前予想のシナリオでは、ヒラリーが伝統的な民主党地盤の州で確実に勝利し、更には大票田の州でも手堅く勝利を重ね、当選に必要な選挙人270人を確保し勝利。
開票直前までメディアは「勝負は日本時間の正午には決する」と報道。即ちヒラリー勝利を遠回しに伝えていたが、勝負は全く逆の展開に。
ヒラリーは大票田の州では最大の55票を持つカリフォルニアや29票を有するニューヨークなどで勝利はしたものの、その他の重要州ではことごとく敗北。更には民主地盤と言われていた州でも敗北を重ねるというまさかの展開。
結果はトランプ 290人。 ヒラリー 228人。
但し、単純な得票率ではヒラリーがトランプを0.5ポイント上回っていたようです。
そして何より最も大きな問題は、今回の選挙結果を受け、アメリカの隠れていた亀裂が完全に表面化したことです。
選挙前、トランプ支持者の多くは低年収、低学歴の白人。と言われてきましたが、実際には富裕層や黒人、ヒスパニックからもそれなりに票は集めていたようです。
しかし、熱烈に支持していたのは、やはり白人労働者達。
今までは政治に無関心、期待もしていなかった彼等の声をすくいあげ、票に結びつけたトランプ。
彼は演説の時に支持者達に「私が大統領になれば、もっといい仕事を取り戻し、貴方たちに与える」と公言していた。
不法移民や外国から仕事を取り戻す。
不法移民は安い賃金で働いてくれますので、単純労働などでは非常に扱いやすい。
更にはオバマ政権では、不法移民にも一定の権利を認め救済していました。
そして外国からは安い商品が次々に輸入されてくるため、国内生産はダウン。
工場なども次々に閉鎖され、職にあぶれる白人も増加傾向にあったといいます。
だからTPPは絶対にやらないでしょう。二国間FTAは肯定しているようですから、日本にはそちらで交渉を求めてくるのではないでしょうか？
もちろん、グレートアメリカな条件を提示して。
つまりヒラリーが敗北したのは本人の問題やトランプが選挙巧者であったのもあるのかもしれませんが、国民の多くがオバマ政権の８年間を否定したということにも繋がると思います。
何をしでかすか解らないオッサンに覇権国家の舵取りを任すとは・・・よほど病んでいるんだな。アメリカ。
安倍総理はいち早くトランプと会談を行ったようですが、ゴルフ道具を贈るんじゃなく、花札を贈って「ジャパニーズトランプ」ぐらい冗談を言ってもらいたかったですね。
来年から日本がどう変わるのか楽しみ。
