NHK激動の世界をみた感想。
少し前ですが、NHKが放送した「激動の世界」シリーズ3回を視聴しました。
なので簡単に感想などを書きたいな、と思ったので書いていきます。
EUの崩壊と難民
共同体として発足したEUですが、移民の受け入れ問題で、元々あったほころびが亀裂に代わりつつあるようです。
EUの理想自体は素晴らしいと思いますが、時期尚早だったようです。
元々ヨーロッパというのは、いつの時代も戦争ばかりしていたわけですから、制度を先行してつくってしまっても、根本的な部分の調整ができていなければ、崩壊するのはあたりまえかもしれません。
今後、中東からの移民や難民が増え続ける中、EU諸国がどのような対応をとるのか。
また、ISとの対峙、EU間での経済格差問題等。理想の共同体の苦難、試練はまだまだ続きそうです。
復活のロシア
ロシアが強国復活の狼煙を上げ始めています。
クリミアを事実上の武力による併合。ウクライナの分断など、戦後築かれてきたルールを事実上破棄し、再び世界に影響力を行使しようと動いています。
日本側からみれば、ロシアの行動は国際秩序を無視した行動のように見えますが、ロシア側からすれば、元々ロシア側の国々をアメリカ、EU等の西側諸国が武力なき侵攻で攻略してきたのも一因だと思います。
もし、ウクライナがEUに加盟でもされ、NATO(北大西洋条約機構)に加盟でもされれば、ロシアは目の前に銃剣を突きつけられる格好となります。
また、ウクライナの領土であるクリミアがNATOの手に渡れば、ロシアは不凍港を失います。そうすれば、ロシアは地中海へ展開することができなくなります。
完全に封じ込められる形になる前に、ロシアは動いたというわけです。
つまり西側に追い詰められていたわけですが、それでもロシアの行動は容認されるべきものではありません。
しかし、現在のシリア情勢でもわかるように、対ISに関しても、アメリカ主導の有志連合とは別に、ロシアは独自展開でISと対峙しています。今まではアメリカが世界のルールを作ってきましたが、冷戦の時のように、アメリカに真っ向から異を唱える存在に再びロシアはなりつつあります。
衰退するアメリカ
冷戦終結後、唯一の超大国として世界に君臨し、ある意味、傍若無人に振る舞ってきたアメリカ。
番組中にプーチン大統領が「アメリカは様々な国に外科手術を行い、失敗しながら次、次とやってきた」といった発言がありました。
確かにその通りですよね。
元々、ISを生み出したのはアメリカの失策によるもので、まさに外科手術の失敗の末に生まれた副産物です。
世界の警察を自称しながら世界を牛耳っていたアメリカですが、オバマ大統領になり、アメリカは世界の警察を降りると名言しました。
それにより、前述したロシア、そして中国が世界に影響力を行使しようと動き出しています。
専門家によれば、今後は米中露の三大国による世界秩序が構築されていくとの見方もあります。
ここで重要なのが、この三カ国ともっとも密接に絡んでいるのが、日本であるということです。
世界秩序の変化が起き始めている、この激動の世界に、日本はどうすべきなのでしょうか?
「武力あってこその外交」とも言われますが、この三カ国と対等に渡り合い、国益を守るために必要なことというのは、やはり武力も含めた上での力なのでしょうか?
そのようなことを考えながらニュースを覗いてみると、また違った見方になると思います。
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