アメリカ大統領選挙の結果を受けて。2017年は世界が大きく変わるのか?
アメリカ大統領選挙の結果を見て感じたこと。
それはまず、メディアが信用ならないということですよね。
イギリスがEUを離脱する時もそうでしたし、今回もそうですが、予想を完全に外しています。
今回の大統領選挙、開票直前までヒラリー勝利、いや大勝利をマスコミは予想として報道していました。
それが蓋を開けてみると、まさかの展開。トランプ圧勝
すると、選挙結果を受けて急に「実は私はトランプ勝利を予想していた」と公言する一部の知識人。
恥の上塗りだから辞めておけ・・・
今は生放送でもネットで直ぐに確認できる時代。
素直に見誤りました。と言えばいいのに。
アメリカは内向きになっていく
アメリカが覇権国家として世界に君臨するには、世界中に影響を与え続ける必要があります。
そのための同盟国であり、そのための駐留米軍。そして経済関係。
今日の報道で、日本は現時点ではトランプ氏の求める駐留米軍の費用全額負担には応じないことを明言しました。
日本は駐留米軍に費用の70%ほどを負担しているといいます。
これは他の米軍駐留国の中でも群を抜いています。
そもそも米軍が日本に駐留することはアメリカの利益にも直結しています。
撤退することは無いとは思いますが、脱アメリカを考えるにはいい機会かもしれません。
また、経済関係においては、TPPは離脱の方向と報道されています。
TPPは実質、日本とアメリカのFTAとなる筈でしたので、アメリカが離脱した場合、どれだけの経済メリットが日本にあるかは不透明です。
アメリカは明確に、世界に背を向け、距離を置き始めました。
台頭するはロシア、中国?
そうなってくると喜ぶのはロシアや中国。
ロシアは現在、アメリカを始め、西側諸国から経済制裁を受けています。
そのせいで経済はガタガタ。ルーブルは暴落。かつてアメリカと世界を二分した大国は衰退の一途をたどっています。
しかし、今回大統領に当選したトランプは地域紛争への介入を行わない方針を打ち出しています。
ロシアともシリア問題で協力する可能性を示唆しており、もしかしたら制裁緩和、解除もあり得るかもしれません。事実、ロシア側はそれを強く期待しているようです。
もしそうなると、経済支援を条件に北方領土交渉を有利に進めようとした日本にとってはマイナスですね。
更にロシアは旧ソ連時の勢力圏の取戻しを主眼としています。
クリミアの再現が起きた場合、アメリカはどう動くのでしょうか?
また、中国の動きも注意が必要です。
トランプは中国を盗人呼ばわりし、中国商品の関税を40%以上かけると公言していますが、それと同時に、中国は最大の貿易相手国であるとも発言しています。
彼は政治家ではなくビジネスマンです。
どのような人が外交、軍事のブレーンにつくかは解りませんが、政権交代時、尖閣に対しての見解はどのようになっているのでしょうか?
因みに今の段階でも、万が一、尖閣に中国が攻め入ってきた場合、まず最初に奪還に動く義務があるのは自衛隊です。
しかし、米軍の支援のある、なし。この発言だけで抑止力、戦略に大きな差がでます。
もし、アメリカが本気で地域紛争に関わらないというのであれば、日本は本気で腹を括る必要があります。
2017年は激動の年?
2017年。トランプ大統領が誕生した場合、もし彼が選挙期間中そのままの政策を実行しようとするのであれば、世界は間違いなく混乱します。
世界のパワーバランスが大きく崩れる可能性のある2017年。
普段、政治や世界情勢に興味がない人も、一度真剣にニュースに向き合ってみては如何でしょうか?
以上、おわり
Newsweek (ニューズウィーク日本版) 2016年 11/22 号 [アメリカ大統領選特集]
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良ければこっちも読んで見てください。